子育て心理学20 子どものトラウマ

小さいときの記憶は自分で覚えていることもあるが、家族や周りからから聞かされ自分が記憶していたことのように思っていることも多い

衝撃的なことだけ覚えていて、その前後は忘れていたりすることがある

それがトラウマに繋がっては大変だ

トラウマとは、心的外傷 つまり「心の傷」とされている
その人の生命、存在に強い衝撃をもたらしす事象を外傷性ストレッサーと呼び、その体験をトラウマ体験と呼ぶ

記憶は、ある程度年齢が大きくなれば鮮明に覚えているだろうが、幼少期になるとあやふやなことが多い
家族から聞いたことが自分の幼少期の記憶として頭の中で映像化され、記憶として残っていると思っていることもあるだろう

実際のところは分からない

ただ記憶の事象を、正面から、または側面から、または後ろから、見てみると違って見えるかもしれない

母親からの相談

ある日、公園に家族と遊びに出かけた

とても暑い日だった🌞💦

車を駐車場に停め車から降りたところ、中に乗っていた3歳の子どもが中からドアをロックをしてしまった

鍵はバックの中で、もちろん車の中😖

子どもは中で大汗を流している

両親は慌てて子どもに声を掛け、ドアロックを中からか開けるように指示するが子どもはよく分らずそのうち泣きだしてしまった
その騒ぎで周りの人も気づきはじめ人も寄ってきた


救急、レスキューに連絡 
レスキューから車の温度を下げるよう指示があり、公園の池の水をバケツリレーで車の上からかける

近寄ってくれた人も、みんな必死に手伝ってくれた!🚗🚿

レスキューが間もなく到着し無事救出 子どもは大汗は流していたものの意識には問題はない

その母親からの相談だった

「自分たちの責任で、この経験がトラウマになったらどうしよう😫 とても心配だ」

多分母親は自分の責任で子どもに辛い思いをさせたこと、それが後々子どものトラウマとなり影響はでないかと悩んでいた

小さい子供の記憶

小さいときの記憶は3歳くらいから残っているそうだ

しかし前後ははっきり覚えていないことが多い

たとえば、今回のことを事象と子ども目線でを考えてみよう

【車の中に取り残された 誰も助けてくれない 親は車の外から大声で騒いでいる 暑い 知らない人が皆寄ってきて車に水をかけている 外が見えない 怖い などなど】

子どもにそれを伝えるときに、大変だったことや時間が遅ければ命に関わることになったかもしれないと恐怖だけで伝えれば、りっぱなトラウマにつながるだろう
大人になったときに、狭いところが怖い、1人が怖いなどこの経験がこのときの出来事に結びつけることは簡単だ

別の角度からの視点意味づけ

車の中に取り残されたことは同じだが、意味づけするだけで捉え方は違ってくる

そこでお母さんに、お子さんにこんな風に伝えたらどうかとアドバイスした

「車の中に取り残され、お父さんもお母さんもとっても心配だった。でも周りにいた知らない人も駆けつけてくれて、車の温度が上がらないようにバケツリレーで公園の水をかけ続けたの。レスキューの人が来てくれてあなたを助けてくれた。あなたが助かったときは涙がでて止まらなかったわ。みんなに感謝しようね。あなたも困った人がいたらぜひ助けてあげてね」と

そして、もしかすると大きくなってレスキューの人になりたいっていうかもしれませんね😊と付け加えた

記憶はつくられる
記憶は、その時の自分の状態で甦ってきて同じ記憶でも辛いときは嫌な方で受け止め、事実とは違う風につくられてしまう事が言われている

状態が安定しているときはいろんな角度から考えて見ることができ、一つの事象でも違って見えるだろう

トラウマがあるかないかといわれたら、私はあると思っている

しかし、トラウマにはなり得ないことまでトラウマとしてしまう風潮が昨今はあるような気がしている